今日も飲まなきゃやってられない

人生の半分ぐらいを終えた女の仕事と日常

不器用な美容師さんの話

 

私35歳にもなって、基本的にコミュ障だから美容院苦手なんですよね。

 

美容院の椅子に座ると、目の前に巨大な鏡があるじゃない。

あれどこ見ていいかわかんないんだよね。

自分の顔直視し続けるのも変だし、かといって話しかけてくる美容師さんと視線を合わせるとなると、首をぐるんって動かさなきゃいけないでしょ。

 

そうすると椅子もぐるんって回るわけ。

で、美容師さんは私に話しかけながら鏡を見てて、鏡を見てる美容師さんと椅子ごと振り向いてる私っていう間抜けな構図になるのよ。

 

「お前も鏡みて喋れば良いじゃん」って思ったでしょ?

 

そんな、二人で一緒に鏡見て会話するとか、どんな羞恥プレイかって思うわよ。

そんで結局どこ見ていいかわかんなくて、きょろきょろ視線を彷徨わせながら会話を終了させて、カットが始まるとほっとしながら雑誌を見たりするの。

 

その頃になると美容師さんも私の挙動不振ぶりに気づいてくれるから、かわいそうな人が来たと思って極力話しかけずにスムーズに仕事を終わらせてくれたりなんかして。

 

つまり、この一連の間私は美容師さんの顔をちゃんと見てないから、結局その人が誰でどんな人なのかが分からずに終わって、それが『男』か『女』かぐらいの認識しかないまま、関係性が終わるのね。

 

それが大体1年に2回ぐらい。

 

美容院行かなすぎだろ、って思ったでしょ?

 

隠キャを舐めないで欲しいわね。

美容院に行くだけ偉かったねって褒められるべき存在なのよ、私たちは。

 

そんな私が、初めて個人として認識できた物凄い不器用な美容師さんの話をしようと思うんだけど。

 

これも長くなったから続かせてもらうわね。